【はじめに】

 深根固柢~根っこづくりの一年~
 長岡鉄工業青年研究会は昨年50周年という大きな節目を迎えました。今までの礎を築いてくださった先輩方、日頃の活動にご協力頂いている関係諸機関の皆様、そして現役会員の皆様に深く感謝申し上げます。
 今年度は発足51周年目。これから先、鉄工青研100周年へ向かう未来の為に新たなスタートを切りました。パンデミックの影響で世界中に広まりつつあった物価上昇はロシアのウクライナ侵攻により更に加速しており、経済の先行きは依然不透明感を増しております。また、脱炭素社会を目指す環境保護の観点からの社会活動の変化等、社会経済の混乱期において、我々中小企業のリーダーに必要なことは経営の基礎基本を学び、自社の未来を考え経営を安定させることです。
 今年度は物事の基礎を固めて不安定にならないようにするという意味の「深根固柢」という言葉をテーマにし、物事の基礎基本を身に着ける一年とします。

【当会の社会的役割】

 当会は昭和47年に会員相互の情報交換の場として発足し、相互扶助の精神に基づき、親睦、情報交換、技術の向上等、会員に必要な共同研究を行い、地域の発展に寄与することを目的としています。
 発足以降バブル崩壊、リーマンショック、コロナショックといった様々な原因による好況不況の荒波を乗り越え、長岡の鉄工会の現在があります。当会会員も2代目3代目といった後継者が入会して来ております。将来に向け、長岡から世界に枝を伸ばすためにも、長岡鉄工業青年研究会といった土台をもとに、地域に根を張った活動を行っていきます。

【人材育成】

 日本国内のみならず世界で様々な企業が存続の危機に直面している中、我々中小企業の存続はリーダーのリーダーシップ次第と言われております。当会の活動を通じて、人格の磨き方、リーダーとしてのあり方、人との付き合い方を学び、今後の青研活動や自社の企業経営に活かしていきます。

【繋ぐ想い】

 当会が継続的に行っている地域貢献活動に、「屑鉄集め」があります。昭和57年から始まり、会員・OB企業のご協力の元、工場内で発生した不要な屑鉄を回収・換金し、浄財として市内の福祉施設や養護施設へ物品を寄付する活動を行っております。また、例年8月1日に行われる慰霊・復興・平和への祈りをテーマにした長岡まつり平和祭の慰霊神輿渡御にも当会会員の手で作り上げた当会オリジナル神輿を担ぎ、会員・OB会員と一般参加者合わせて100名以上が一体となり、熱い思いを繋げています。
 自分たちの周りのことに目を向けることによって自分の位置から物事を見るだけではなく、相手の目線に立って考え行動できる人財を目指します。

【交流の復活】

 未曽有の災禍の中、約2年間にわたり交流活動にも制限がかかり、関係者各位の皆様との交流が希薄になりつつあります。長岡まつり平和祭慰霊神輿渡御は慰霊と平和への祈りを込め、長岡まつりの成功を目指しながら長岡の街を盛り上げるとともに、今まで卒業されていった先輩方との大事な交流の場でもありました。また、かねてより交流させていただいております中越鋳物青年研究会、柏崎青年工業クラブ、小千谷鉄工電子協同組合の皆様とも会としての交流事業が難しくなっていました。
 ビジネスの基本は人と人との繋がりです。新型コロナウイルスの影響で、これから先、従来通りに戻ることはありませんが、物事の原理原則に沿ってこれからの時代に合わせた交流の仕方というものを進め、復活させていきます。

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